弘前大学理工学部月刊ホ−ムペ−ジ2001年11月号企画

日本で観測される世界の巨大地震(担当:弘前大学理工学部附属地震火山観測所

 よく「宇宙船地球号」などというように表現されますが,地球という惑星は,半径約6400 kmの一つの球体です.地震はその中のどこでも起こるわけではなく(注1),ごく表層の深さ700 kmくらいまでにしか存在しません.地球のどこかでひとたび巨大地震が起こると,励起された地震波は地球の中をかけめぐります.ここで紹介する地震は全て,弘前大学理工学部附属地震火山観測所の持つ地震観測網で捉えられたもの(注2)で,もちろん観測点が存在する青森県内においては,人間には揺れとして感じられないレベルの振動ばかりです.

 下に示した地図は青森県付近を中心とした正距方位図法で描かれており,中心からみた距離と方角が正確に表現されています.地図上に示してある赤の星印が,今年 (2001年) に入ってから我々の観測網で検知できた主な地震の震央を表しています.この星印をクリックすると,別のウィンドウが開いて観測された地震波形が表示されます.ここでは,地震が起こってから青森県にやってくるまでの時間(各図で,赤と青の矢印の間隔)に注目してみましょう.中心からの距離が離れるに従って,この時間が長くなっていく様子がおわかりいただけるでしょうか.更に,日本から見てほぼ地球の反対側に位置するペル−の地震を例にとり,地震波が地球内部をどのくらいのスピ−ドで伝わるのか,想像してみましょう.

 それぞれの図でもう一つ特徴的なのは,青の矢印で示した後に数時間にわたって延々と地震波が到来し続ける様子です.当然ながらこれらの地震波の中には,地球の内部をはるばるやってくるものも含まれますし,地球上をぐるぐると周回する,表面波と呼ばれる波も含まれています.従ってこれらの波を解析することにより,地球の中味が実際にどうなっているのか,その内部構造を知ることができます.地球がどう生まれ,どのように進化してきたのかについて,思いをはせることができるかもしれません.


注1:世界における地震活動については,

米国地質調査所(USGS)
東京大学地震研究所予知情報センタ−
などをご覧下さい.

注2:ここでは傾斜計の記録を紹介しており,南北方向に地面が傾斜する運動を測定した結果です.

   弘前大学理工学部附属地震火山観測所における観測点分布はこちらを参照して下さい.

   ここで紹介されている地震波形は,日常的にこちらでご覧いただけます.1時間ごとに図が更新されるように設定しています.

(付記)ここで紹介している図は全て,GMT (Generic Mapping Tool) を用いて作成しています.


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