京都大学防災研究所研究集会開催のお知らせ

「地殻のレオロジーと地震発生の関係―歪集中と深部低周波微動のメカニズム―」

 平成15年度京都大学防災研究所共同研究として,標記の研究集会を下記の要領で開催します.幅広い研究分野からの招待講演を中心とした発表を行っていただき,深く議論ができる場にしたいと思いますので,多くの方々の積極的な参加をお願いいたします.

日時:2003年11月25日(火)〜26日(水)
場所:京都大学宇治キャンパス 化学研究所 共同研究棟大セミナー室
主催:地震予知研究協議会「準備過程における地殻活動」計画推進部会
世話人:小菅正裕(弘前大・理工;mkos@cc.hirosaki-u.ac.jp
    川崎一朗(京大・防災研;kawasaki@rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp
    大志万直人(京大・防災研;g53032@sakura.kudpc.kyoto-u.ac.jp

地震予知研究協議会の「準備過程における地殻活動」計画推進部会(以下,「準備過程計画推進部会」と呼ぶ)では,平成10年に建議された「地震予知のための新たな観測研究計画の推進について」に基づき,地震発生に至る準備過程を理解し地震予知の実現を目指す研究計画の立案と推進を行ってきました.平成11年度よりスタートしたこの計画の実施期間中に,新潟−神戸歪集中帯や地殻下部での低周波微動の存在が明らかになりましたが,これらの現象と地震発生との関連はまだ解明されておらず,今年7月に建議された「地震予知のための新たな観測研究計画(第2次)の推進について」において,今後解明すべき重要な課題と位置づけられています.その解明には,分野を横断した観測・研究が必要なことが強く認識されるようになってきました.
このような状況のもと,準備過程計画推進部会では,これまで得られた知見をレビューし今後の具体的な研究計画の立案に資するために,標記の研究集会を京都大学防災研究所の共同研究として開催することにしました.この研究集会では,「歪集中」と「低周波微動・地震」をキーワードに各地での観測結果を比較検討します.各地域での観測結果に基づいたモデルはいくつか提案されていますが,それが普遍的なモデルなのか,モデルの違いを規定する要因は何なのかなどが主な論点になります.それを受けて,下部地殻の物性と歪集中機構についての理解を深め,内陸地震発生メカニズムの解明と地震予知の実現に向けた観測研究をどのように進めるかを議論します.地震・測地・電磁気などの観測に関わる方々,地殻の物性・レオロジーや地震発生モデルの研究など,関連する幅広い分野からの参加と積極的な議論を歓迎します.


防災研究所研究集会 15K-04
「地殻のレオロジーと地震発生の関係
 ―歪集中と深部低周波微動のメカニズム―」プログラム
 日時:2003年11月25日(火)・26日(水)
 場所:京都大学宇治キャンパス 化学研究所 共同研究棟大セミナー室


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11月25日(火)13:30〜17:40
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13:30〜13:40 開会の挨拶:小菅正裕(弘前大・理工)

●第一部:歪集中帯及び低周波微動・地震に関する観測結果
13:40〜14:05 新潟-神戸歪集中帯:鷺谷 威(名大・環境)
14:05〜14:30 東北日本の歪集中帯:三浦 哲(東北大・理)
14:30〜14:55 西南日本に発生する低周波微動の周期性及びそれに同期したスロースリップイベント:小原一成(防災科研)
14:55〜15:20 西南日本内陸活断層に発生する深部低周波地震―鳥取県西部を中心に―:大見士朗(京大・防災研)
15:20〜15:30 (休憩)
15:30〜15:55 十和田の低周波地震及び東北日本の応力場:小菅正裕・渡辺和俊(弘前大・理工)

●第二部:解釈の基礎となるデータ
15:55〜16:20 歪集中帯,跡津川断層付近の構造と地震活動:伊藤 潔(京大・防災研)
16:20〜16:45 電磁気学的構造と歪集中帯:大志万直人(京大・防災研)
16:45〜17:10 温度構造と歪集中帯:田中明子(産総研)
17:10〜17:40 重力異常と歪集中帯:河野芳輝(元・金沢大)

18:00〜20:00 懇親会


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11月26日(水)9:00〜15:05
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9:00〜9:40 活構造から見た歪集中帯:池田安隆(東大・理)
9:40〜10:20 断層深部のレオロジー:嶋本利彦(京大・理)

●第三部:解釈とモデル
10:20〜10:45 歪集中帯に位置する跡津川断層系における変位速度場のモデリング:平原和朗(名大・環境)
10:45〜10:55 (休憩)
10:55〜11:20 内陸地震の発生過程の第0近似モデル:飯尾能久(京大・防災研)
11:20〜11:45 東北日本弧の地殻の変形と内陸地震の発生様式:長谷川昭(東北大・理)
11:45〜12:15 外帯低周波微動,衝突,三宅-東海イベント,歪集中:瀬野徹三(地震研)
12:15〜12:40 低周波微動・地震のモデル:小林洋二(筑波大・地球)

12:40〜13:40 (昼食)

●第四部:今後の観測・研究に向けて
13:40〜14:05 次期地震予知研究計画における歪集中帯総合観測:岩崎貴哉(地震研)
14:05〜15:00 総合討論

15:00〜15:05 閉会の挨拶:川崎一朗(京大・防災研)